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06:会長コラム

ロータリーの「簡易ロゴ」はどの場面で使えるか?|2026年台北国際大会で見えた、RI公式ルールと解釈のズレ

ロータリーのロゴには、意外と細かな使用ルールがあります。

私自身もこれまで地区の研修などで、

「簡易版のロゴは、印刷サイズが小さくて通常版の文字が潰れてしまう場合などに使うもの」

という趣旨の説明を聞いてきました。

そのため、通常サイズの印刷物や大きなバナーでは、原則として歯車の中に「Rotary +ROTARY INTERNATIONAL」と入った通常版を使うのが原則だと理解していました。

ところが、2026年のロータリー国際大会で台北を訪れた際、街中のバナー、会場サイン、地下鉄広告、そして巨大なステージスクリーンまで見ていると、少し不思議なことに気づきました。

そこには何度も、

「Rotary + ROTARY INTERNATIONALの文字がない歯車」

が使われていたのです。

しかも、小さく表示されているわけではありません。

巨大ステージにも、街中の大型バナーにも使われています。

そこで改めて、Rotary InternationalのBrand Resource Centerを確認してみました。

すると、地区でよく聞いていた説明とは少し違うルールが書かれていました。

まず知っておきたい「2種類の歯車」

ロータリーのロゴを理解するうえで、最初に整理しなければならないのが、

Masterbrand Signature(公式ロゴ)

Mark of Excellence(誇りのシンボル)

の違いです。

Masterbrand Signatureとは、

「Rotaryという文字+歯車」

を組み合わせた、私たちが普段最もよく見る公式ロゴです。

一方、Mark of Excellenceは、

「歯車だけを単独で使用するもの」

です。

見た目は似ていますが、RIのブランドルール上は別物です。

そして、

『Masterbrand Signatureには「通常版」と「簡易版」がある』

ここが今回の一番重要なポイントです。

RIのBrand Centerには、次のように書かれています。

「You can use either the regular or simplified version of the Masterbrand Signature on all print and digital applications.」

つまり、

通常版でも簡易版でも、すべての印刷物・デジタル媒体で使用できる

ということです。
(https://brandcenter.rotary.org/en-us/our-brand/brand-elements/logos-and-graphics/rotary-logos?utm_source=chatgpt.com)

日本語版FAQも同様で、

「簡易公式ロゴは、クラブ名入り/地区番号入り/ゾーン番号入りロゴとして、印刷とデジタルのどちらでも使うことができます。」

と明記されています。

では、「1.25cm未満」という数字は何なのか。

RIは続けて、

としています。

ここで大切なのは、

「1.25cm未満なら使用できる」ではなく、「1.25cm未満なら簡易版を推奨する

という点です。

この二つはまったく意味が違います。

「推奨」と「使用条件」を混同してはいけない

おそらく、地区で説明が混乱した原因はここではないかと思います。

RIの公式文章は、

と言っています。

ところが、それを

簡易版は小さい場合だけ使える

と読み替えてしまうと、意味が変わってしまいます。

公式ガイドには、

「大きな印刷物では簡易版を使ってはいけない」

とは書かれていません。

むしろ、

「通常版・簡易版のどちらも、すべての印刷・デジタル用途に使用できる」

と明記されています。

台北国際大会を見れば、それがよく分かる

2026年台北国際大会の会場では、この簡易版が非常に積極的に使用されていました。

街中の大型バナー

国際大会会場のサイン

地下鉄の広告

そして巨大なメインステージ

そこには、

Rotary + 文字なしの簡略化された歯車

が何度も登場します。

巨大ステージのロゴに至っては、視認性の問題で文字を省略する必要などありません。

それでもRI自身が簡易版Masterbrand Signatureを使っています。

この実例を見ると、

サイズを問わず簡易版を使用でき、小さい場合には特に簡易版が推奨される

と読む方が、公式ガイドともRI自身の運用とも一致します。

そして、国際大会でのあらゆる場面において簡易版を使用していたことを鑑みると、それを意図的に使用していたと考えられます。

ただし「誇りのシンボル」は話が別

ここで注意したいのが、歯車単独の

Mark of Excellence(誇りのシンボル)

です。

こちらについてRIは、

There is no simplified version of the Mark of Excellence.

と明記しています。

さらに、

the words “Rotary International” always need to appear in the wheel.

つまり、

というルールです。

また、チラシやバナーで使用するときには、クラブ名や地区番号入りの公式ロゴの近くに配置する必要があります。

ここはMasterbrand Signatureとは明確に違います。

つまり、

「Rotary」というワードマークと組み合わされた簡易版Masterbrand Signatureなのか、

それとも歯車単独のMark of Excellenceなのか。

ここを区別する必要があります。

誇りのシンボル単体を使うことはできないのか?

誇りのシンボル単体を使用することはできない。
これも地区などで説明を受けてきたので、どんな形であれ単体で使用することはできないと思っていました。

しかし、説明文をよく読むと、このような記載があります。

チラシやバナーなどに使用する場合、クラブ名または地区名入りロゴの近接位置に使用する必要があります。」

ここを読む限り、「主に丸い形をしたものに使う」分には誇りのシンボル単体での使用ができるということです。

そうすると、今度は「丸い形以外はダメなのか?八角形などは丸系だから良いが四角形や正方形はダメなのか?

という疑問が出てきます。

英語原文には “mainly used on round items” と記載されており、これは代表的・推奨される用途の説明であって、「円形の媒体でなければ使用禁止」という条件ではありません。

したがって、たとえば正方形のステッカー、正方形のパネル、正方形のSNS画像、正方形の記念品などの中央に、円形の歯車そのものを変形せず配置することは問題ないということになります。

大事なのは、外側の媒体の形よりも、次の点です。

・歯車自体を正方形に変形したり、切り取ったりしない
・歯車全体を表示し、必要な余白を確保する
・Brand Resource Centerから提供されている正式なMark of Excellenceを使う
・「ROTARY INTERNATIONAL」の文字を消さない
チラシやバナーなどの広報物では、クラブ名・地区番号入り公式ロゴを近接して表示する

RIも「ロゴの一部だけを使わない」「隠さない」「十分な余白を設ける」と明記しています。

つまりイメージとしては、

丸や正方形のプレートの中央に、丸いMark of Excellenceをそのまま置く

はOKということです。

まとめ

Masterbrand Signatureの簡易版は、小サイズ専用ではありません。

印刷物・デジタル媒体で広く使用できる。
1.25cm未満または刺繍の場合には、簡易版の使用が「推奨」されているだけで、”使用しなければならない”わけではない。

一方、歯車単独の「誇りのシンボル」には簡易版はなく、「Rotary International」の文字が必要。

この二つを混同しないことが重要です。

ロータリーのブランドは「細かいルール」より「正確な理解」が大切です。
ロータリーではブランド統一を非常に重視しています。

だからこそ、地区やクラブがルールを守ることは大切です。

ただし、

公式ルール以上に厳しい独自ルールを「RIの決まり」として伝えてしまうことも避けなければなりません。

「推奨」は「義務」ではないし、

「使った方がいい」と「使わなければならない」は違います。

今回、台北国際大会でRI自身のロゴ運用を実際に見たことで、その違いに改めて気づきました。

ロータリーのロゴは単なるデザインではなく、世界中で同じブランドを共有するためのものです。

だからこそ、

何となく聞いたルールではなく、RIのBrand Centerに書かれている原文を確認する。

それが一番大切なのかもしれません。

26-27年度会長
清水良浩

参考
[1]: https://brandcenter.rotary.org/en-us/our-brand/brand-elements/logos-and-graphics/rotary-logos?utm_source=chatgpt.com “Rotary logos”
[2]: https://brandcenter.rotary.org/ja-jp/help-and-faq/faq/logos-and-lockups?utm_source=chatgpt.com “ロゴ/組み合わせロゴ”
[3]: https://brandcenter.rotary.org/ja-jp/our-brand/brand-elements/logos-and-graphics/rotary-logos?utm_source=chatgpt.com “ロータリーのロゴ”
[4]: https://brandcenter.rotary.org/ja-jp/our-brand/brand-elements/logos-and-graphics/dos-and-donts?utm_source=chatgpt.com “ロゴ作成の注意事項”

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